■ 歌舞伎町復活の狼煙

▲歌舞伎町を席捲するパンキガール

（part44）山田鉄馬の風俗綺譚　其の四十四

歌舞伎町復活の狼煙（のろし）～パンキＧＡＬ席捲

 

キャバクラの営業時間の規制が強まり、苦肉の策で２年前から仕掛けに入ったガールズバーと昼キャバであったが、ここにきて都内を中心に関東圏で増え続けている。
　 もともと風営法の許可営業であるキャバクラは女の子の接客が伴うため、厳密には午前１時までしか営業ができないことになっているが,取り締まる警察の所轄地域によっては温度差もあり、従来までは割りと緩かった。ところが4年前から始まった歌舞伎町浄化作戦と連動した風俗粛清がカンパイ系のキャバクラにまで及び、それまでは３時、４時まで営業していたキャバクラに対して、俄かに取り締まりが厳しくなった。ガールズバーは大阪が発祥で、当時は都内になかったが、カウンター越しの接客の伴わないスナック、バーの営業許可で朝までできる。これだ！と思った。同時にテナント二期作営業の昼キャバを仕掛けた。それが今から２年前のこと。いまや歌舞伎町に最盛期の賑わいはないのだけれど、ここにきて歌舞伎町復活の狼煙（のろし）ともいえる、新たな風が吹き始めた。

４月１０日にオープンしたパンチラ・ガールズバー「ＰａｎＫｉｓｓｈ（パンキッシュ）」は、閉塞感の強かった盛り場に一石を投じること間違いなし！の久々のヒット作。歌舞伎町一番街通りのビル５階。入るとフレアのミニ、露出度高めのセクシーなメイド服をまとった女の子が「チラっしゃいませ～」とお出迎え。レベルの高いエロかわいい系の女のコが総勢３０名ほど。究極のチラリズムであり、無論、性的サービスは一切ないがカウンター越しにチラチラする若くて柔らかそうな肌の露出が新鮮！

“パンチラメニュー”として２５種類ほどの多彩でエッチなゲームが用意されていて、“チラうちわ”ゲームはパンキＧＡＬのスカートをうちわでパタパタ。フレアのミニスカートがめくれてモッコリ股間が眼前に。“チラ竿フイッシング”はスカートを釣り上げる。かとおもえばカウンターに上がって大胆なＭ字開脚なんてのも・・・。たわいのないゲームだが、これがハチャメチャ盛り上がるといった具合。いかにも歌舞伎町っぽいお手軽なエロさが受けて、いまや連日の大盛況。

性フーゾクの規制が強くて元気がない時、工夫次第で様々なアイデアバリエーションが演出できるカンパイ系のキャバクラで盛り場は活性する。そして盛り場に大衆が戻り始めると再び性フーゾクが息を吹き返す。これが江戸時代から連綿と続くニッポン風俗街の歴史的原理なのだ。
 　 歌舞伎町復活の日は近い。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　竹書房刊～「快援隊」連載中！